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弁護士による相続相談@横浜

相続放棄に関する注意点はありますか?

  • 文責:弁護士 岡安倫矢
  • 最終更新日:2025年4月4日

1 期限にご注意ください

相続放棄を行う上で、一番注意が必要なこととして、期限が挙げられます。

相続放棄には、相続の開始を知ったときから3か月という厳格な期限があり、これを1日でも過ぎてしまうと、相続放棄が認められなくなる可能性があります

実際、3か月という期限を過ぎてから申述をしてしまい、相続放棄が認められなかった事例や、一度、家庭裁判所で認められた相続放棄が、後日、無効になった事例もあります。

そのため、相続放棄を行う場合は、3か月の期限がいつまでなのかを第一に確認し、その期限内に相続放棄の申述を管轄の家庭裁判所で行う必要があります。

参考リンク:裁判所・相続の放棄の申述

2 遺産の処分にご注意ください

相続放棄を行う場合、遺産を処分してしまうと、相続放棄ができなくなる可能性があります。

遺産の処分に該当するものとしては、例えば、不動産を売却したり、預貯金を引き出して使ってしまったりする行為が挙げられます。

実際、遺産を処分してしまった結果、相続放棄が認められなかった事例もあります。

また、専門家の中には、「葬儀費用に充てるためであれば、預貯金を引き出しても問題ない」や「借りていたアパートの解約は、管理行為であり、処分行為でないため、遺産の処分には当たらない」といった誤ったアドバイスをする方もいます

確かに、葬儀費用に充てるための預貯金の支出に関しては、遺産の処分には当たらないとした裁判例がありますが、その裁判例も、葬儀費用の金額等も考慮して、例外的に遺産の処分に当たらないとしたのであって、葬儀費用の支出に充てるのであれば、どのような場合も遺産の処分に当たらないと判断したものではありません。

また、借りていたアパートの解約については、遺産の処分に当たらないと判断した判例はなく、学説上も判断が分かれるところであり、遺産の処分に当たらないと言い切れるわけではありません。

そもそも、管理行為は、相続財産の状態を変えない範囲で財産を維持・利用することですが、アパートの解約については管理行為ではなく、遺産の処分に当たる可能性もあります。

このように、何が遺産の処分に当たり、どのような行為なら管理行為となるのかについてはケースバイケースとなりますので、相続放棄を検討されている方は、まず、相続放棄に詳しい弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

3 遺産の管理義務を負う場合にもご注意を

相続放棄を行った場合、被相続人の生前に遺産を管理していた相続人は、次の相続人や相続財産清算人に遺産を引き継ぐまで、遺産を適切に管理する義務を負います。

例えば、被相続人と相続人が自宅に同居し、被相続人の死後、相続人が相続放棄をした場合、その相続人は、他の相続人や相続財産清算人に、自宅の管理を引き継ぐまで、しっかり自宅を管理していかなければなりません。

万が一自宅の管理を十分にしておらず、屋根の瓦が隣地に飛び、隣人にケガを負わせてしまった等の場合には、損害賠償責任を負う可能性があります。

このように、相続放棄をしたからといって、もうその遺産とは無関係だとは必ずしもいえないケースがあります。

相続放棄を行う場合は、遺産の管理義務は誰が負うのかも注意しておく必要があります。

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